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久しぶりにICCに行ってみる [アート]

 子連れで、久しぶりに新宿初台のICC(NTTインターコミュニケーション・センター)に行ってきました。
 
 結論、ICCは、いい。子連れにいい。恐ろしく気に入った。ICCの入ったオペラ・シティ全体の感想でもあるが、広くて、静か。人口密度が低いから、走り回ったってぶつかるという危険がない。室内で、暖かい。レストランも空いている。歌う大きなロボット広場では、けっこう質の良いストリート・ミュージシャンが何組も出演している。オカリナ吹きのお姉さんは、最後にポニョを吹いてくれたし、ブラスバンドでラッパを吹いていたお姉さんは子どもに手を振り返してくれた。

 さて、ICCでは、無料スペースに、惜しげもなくいくつものメディア・アート作品が展示してある。
 うちの子どもはもう大はしゃぎ。不思議な機械(=作品)がたくさん置いてあるし、ゲームができるパソコンもある(家では触りたくてもなかなかパソコンを触らせてもらえないので)。暗い小部屋に作品がある場合は怖がってしまうから長居できないが、それ以外は、さすがインタラクティブ・アート、子どもウケがいい。なぜもっと子連れがいないんだろう。でも、子どもが多いと、きっと係の人は大変ですね。(子どもが或る作品に突進して行ったところ、係のお姉さんに「感電するので!」と注意されました。すみません。)

 大人だけ、有料の展覧スペースにも交代で入った。
 
 「ライト・[イン]サイト——拡張する光、変容する知覚」(〜2009年2月28日)
 
 タイトルにあるように、光と知覚をテーマにした、非常に高技術な作品群。例えば、視線入力装置を使って、視線の動きでかかれた作品とか、ストロボをはなって体験者の影を壁にバシッと写し取る作品とか。以前だったら、「へぇおもしろいなぁ」というだけであまり気に留めなかったかもしれないけれど、久しぶりにアートな空間に身を置いてみると、気持ちが何かこう新鮮で、単純に、「アートはここまで来てるのだ」という感慨をもった。一気に過去から現在にタイム・スリップしたような気になった。
 とはいえ、これら最新技術な作品群の入口と出口に配された作品は、ナムジュン・パイクの「キャンドル・テレビ」(1980)と、ヨーゼフ・ボイスの「カプリ・バッテリー」(1985)であった。これは言わずもがな、今の最新技術を駆使したメディア・アートも、彼ら「古典」作品に連なるものであって、現代美術史の系譜の中に位置づけられるものなのだ、という開催者の意図を示しているのであろう。それもまた、たいへん納得のいくいい展覧会だったと思う。

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