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ダン・ブラウンで睡眠不足 [本]

 ダン・ブラウン『天使と悪魔』(角川文庫、原書2000年)を読んだ。

 この本は危険だ。

 なにが危険かと言うと、読者の息をもつかせぬめくるめく展開、山場の連続で、途中でやめられないのである。夜、布団の中で読んでいたが、区切りがつかず、どんどん読んでしまうので、読み終わるまで連日睡眠不足がちであった。

 『ダヴィンチ・コード』(角川文庫、原書2003年)を読んだ時は、ああルーブル美術館に一度は行ってみたいと思ったが、本書では、ローマおよびヴァチカンを巡ってみたいと思わせる。

 本当に、欧米のベストセラーとは恐ろしい。ここまで激しいストーリー展開って何?!という感じ。あれは、本当にダン・ブラウン氏一人で書いているのであろうか。一人であそこまで荒唐無稽な壮大な構想を描き、結末まで収束させることができるのだろうか。疑いのまなざしを持ってしまうほどの内容である。

 しかし、この本を読み始めてしまったがために、数日分の読書時間が水泡に帰した気がする。『ロスト・シンボル』(角川書店、原書2009年)は、くれぐれも手に取らぬように、用心せねばと思うこの頃です。

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